ドイツ語のアルファベットはAlphabet(アルファベート)と言います。英語と音が似ていますね。
ところで、なぜアルファベットはアルファベットと言うのでしょうか。そう、ギリシャ語のアルファベットの最初の二文字、α(アルファ)とβ(ベータ)から来ています。日本語の50音を「アイウエオ」とか「イロハ」とか略したりするようなものですね。
ではドイツ語のアルファベートを学びましょう。
まず聞いてみましょう
YouTubeに、アルファベートを発音しているのがありました。便利ですね。
まず、どんなふうに発音するのかを聞いてみましょう。
英語と違っていて、おもしろいですね。
最初の26文字
大文字と小文字、そして発音を見てみましょう。
AIUEO
A、I、U、E、Oは日本語のアイウエオと同じですね。Aをエイとか、Uをユーとか変なふうに読む必要がありません。素直に発音しましょう。
BとかDとかE
Bをビィーとか、Dをディーとか、Eをイーとか言わないようにしましょう。
FとV
Fは英語と同じですが、エフの「フ」では、上の前歯を下唇の内側に軽く当てます。昔私が英語を習ったときは下唇をかんで発音すると言われましたが、下唇をかむと痛いので気をつけましょう。
Vのファウの「フ」も同じです。
FとW
Wはヴェーですが、「ヴ」はFの「フ」と同じく、上の前歯を下唇の内側に軽く当てます。「フ」と「ヴ」は声帯を使うか使わないかの違いだけで、口の形は同じです。
MとN
Mは発音し終わった後、唇が閉じていなければなりません。Nのほうは逆に唇が開いていなければなりません。
Y
Yはユプスィロンですが、「ユ」は唇を思い切り丸めて発音しましょう。
L
日本人の苦手なLとRです。カタカナでも、「エル」と「エル」で区別がつきません。私も苦手なので説明するのも嫌なのですが、仕方ありません。
Lの「ル」は、舌の先を上の歯茎の付け根にぐいっと押しつけます。Lを発音し終わった後しばらくは、口を開けたまま、舌先を上の歯茎の付け根に強く押しつけたままにしておきましょう。そんな感じです。日本語で「らりるれろ」と言った場合は、舌の先が上の歯茎をちょろっと触ったあと、すぐに舌は引っ込められますが、Lのほうはぐいっと力を入れて押しつけるのです。
ドイツ人の口を見ていると、Lの発音が終わっても手を抜かずに(正確には、舌を抜かずに)、舌をしっかり上の歯茎に押しつけているので感心します。そんなところばかり見ていると、何を言われたのかわからなくなって困るんですけどね。
R
日本人の苦手なLとRです。カタカナでも、「エル」と「エル」で区別がつきません。私も苦手なので説明するのも嫌なのですが、仕方ありません。
Lの「ル」は、舌の先を上の歯茎の付け根にぐいっと押しつけます。Lを発音し終わった後しばらくは、口を開けたまま、舌先を上の歯茎の付け根に強く押しつけたままにしておきましょう。そんな感じです。日本語で「らりるれろ」と言った場合は、舌の先が上の歯茎をちょろっと触ったあと、すぐに舌は引っ込められますが、Lのほうはぐいっと力を入れて押しつけるのです。
ドイツ人の口を見ていると、Lの発音が終わっても手を抜かずに(正確には、舌を抜かずに)、舌をしっかり上の歯茎に押しつけているので感心します。そんなところばかり見ていると、何を言われたのかわからなくなって困るんですけどね。
ドイツ語のRは英語のRとはまったく違った発音をします。ドイツ語のRの「ル」は、喉の奥にある口蓋垂(こうがいすい)をぶるぶるとふるわせて音を出します。口蓋垂とは難しい言葉ですが、俗に言う「喉XXX」です。XXXは使ってはいけないのかと思っていましたが、広辞苑に出ていましたのでちゃんと書きましょう。「喉ちんこ」のことです。この喉ちんこをぶるぶるふるわせて、「るるるるる」と発音するのです。
そんなものいままでふるわせたことないぞ、そもそもそれって自由にあやつれるものなの、と疑問に思うのももっともです。でも、仕方がありません。ドイツ人の子供でも1ヶ月かけて親から指導されながら訓練するのだとか。
口を大きく開けて、水なしでうがいをするときのように、喉の奥から「あああああ」と言ってみて下さい。そして「るるるるる」へと移行してみましょう。そんな感じです。舌の先はどこにありますか? Lとは逆に下にありますよね。人によっては、喉から痰をかき出す音(ばっちい!)とも言います。
YouTubeなどで発音を聞いてみましょう。がらがらして喉に何かがつまっているように発音する人もいれば、そうでない人もいます。
Lはドイツ語でも英語でもフランス語でもスペイン語でも似たような発音の仕方をしますが、Rはそれぞれの言語で少しずつ違うようです。要は区別できればいいので、私たち日本人としてはLの方をしっかり発音して、Rのときは舌を下にやって発音して、それを日本式のRと開き直ってもいいのかもしれません。
アルファベットのRに戻りましょう。上の表で「エル(エァ)」と書きましたが、実はエァと発音する人も多く、これなら日本人でもすぐに通じます。「エァ」と言ってみて下さい。そのとき舌の先はどこにありますか? 口の下の方にありますよね。Lとははっきり違っています。LとRはエルとエァで区別しましょう。それで十分通じます。それに何より楽です。ただ、Rは上で述べたように「エル」とも発音する人がいることも覚えておきましょう。
覚えましょう!
アルファベートは結構使うことが多いので、覚えてしまいましょう。
アー、ベー、ツェー、デー、エー、エフ、ゲー、ハー(……)と何度も唱えてそらんじられるようになりましょう。
練習問題
最後に練習問題です。
1.自分の名前の綴りをドイツ語で言ってみましょう。
たとえば、yojirooなら、ユプスィロン、オー、ヨット、イー、エァ、オー、オーとなります。
すばやく言えるように何度も練習しましょう。日本人の名前は向こうの人にはなじみがないので、綴りを言う機会は結構あります。
すばやく言えるように何度も練習しましょう。日本人の名前は向こうの人にはなじみがないので、綴りを言う機会は結構あります。
2.次の左の欄の略語をドイツ語で発音してみましょう。
BMWは昔の子供たちは、なまいきにドイツ語で発音していたものです。今は英語を使うのでしょうね。pHも今では学校でピーエッチと習うようです。ちょっと寂しい気がします。
それはともかく、こんなふうに略語はよく使われますので、アルファベットはしっかり読めるようにしておきましょう。
まとめ
今回は、LとRですっかり時間を取られ、アルファベットの全部を学ぶことができませんでした。次回はこの続きですが、英語では見たことのない文字が出てきますよ。わくわく。
(追記:口蓋垂は「喉びこ」とも言うようです。こちらを使えばよかったですね。)