前回は、ドイツ語のアルファベットをAからZまで、26文字を学びました。もうそらんじられるようになりましたか?
ダメでも大丈夫、何度も繰り返していればそのうち覚えます。
忘れても大丈夫、また覚え直せばいいのですから。
覚えられなかったら? またいつかやってみることにしてさっさと先に進みましょう。
ドイツ語のアルファベットには英語と同じ26文字のほかに、4つ、見慣れない文字があります。
ドイツ語特殊文字
変な文字は以下の4つです。これをドイツ語特殊文字と言います。
ウムラウト
A、O、Uの上に点が二つ付いている文字があります。カビが生えたようですね。
これらをウムラウトと言います。ドイツ語ではUmlautで、これは「音が変わること」を意味します。
A(アー)という母音の音が変わり、Ä(エー)となった、
O(オー)という母音の音が変わり、Ö(エー)となった、
U(ウー)という母音の音が変わり、Ü(ユー)となった、
ということです。それで、
Ä → アー・ウムラウト
Ö → ウー・ウムラウト
Ü → オー・ウムラウト
と呼ぶのです。
なお、「ウムラウト」という用語を定めたのは、グリム童話で有名なグリム兄弟のお兄さん、ヤーコプ・グリムです。二人は童話を収集しただけではなく、『ドイツ語文法』を執筆したり、『ドイツ語辞典』を編纂したりしています。ドイツ文学、ドイツ語学の両方に渡って多くの業績を残した大学者だったのです。
なお、「ウムラウト」という用語を定めたのは、グリム童話で有名なグリム兄弟のお兄さん、ヤーコプ・グリムです。二人は童話を収集しただけではなく、『ドイツ語文法』を執筆したり、『ドイツ語辞典』を編纂したりしています。ドイツ文学、ドイツ語学の両方に渡って多くの業績を残した大学者だったのです。
エスツェット
もう一つ変なのがありますね。エスツェットです。ギリシャ語のβ(ベータ)みたいですが、そうではなく、ドイツ語特有の文字です。エスツェットはベータのように傾いていませんし、線が下の方にはみ出していません。
エスツェットは長らく小文字しかありませんでしたが、最近になって(2017年)大文字が定められました。「ẞ」です。でも、まだとても定着しているとは言えません。ほとんど使うことがありませんので、とりあえず小文字の「ß」だけ覚えておきましょう。これは頻繁に使います。
なお、エスツェットの大文字については、
ええっ、エスツェットに大文字ってあったの?
を参照して下さい。
パソコンで打つには?
パソコンでも言語をインストールすれば、ドイツ語特殊文字を打つことができます。でも面倒な場合は、大文字は
と、小文字は
と打つこともできます。
特にメールなどでは文字化けしないために、あえてこう書く場合もあります。
エスツェットは、大文字で書く必要のあるときは、「SS」とします。
特にメールなどでは文字化けしないために、あえてこう書く場合もあります。
エスツェットは、大文字で書く必要のあるときは、「SS」とします。
ドイツ語のアルファベットは30文字
以上見てきたように、ドイツ語のアルファベットは英語でも使う26文字に加えて、特殊文字が4文字あり、全部で30文字となります。
英語にはない文字を学ぶと、新しい言語を学習している気になりますね。
次からは発音を学んでいきましょう。